時間から解放されるとき
正月3が日も今日でおしまいですね。
明日が、仕事始めだったり、銀行が通常営業になったり、日常生活がスタートを意識する場面が出てきますね。
昔は、『おとそ気分』という、
お正月の緩い気分が抜けないまま、学校や企業に行き、
しばらく、ぼ〜として過ごしてしまう言葉がありました。
(今は、正月気分が抜けないって言うのかな)
皆さんは、
お正月やお盆、ゴールデンウィークといった大型連休に感じる時間と、
平日に感じる時間って、
感じ方が違いませんか?
他にも、
東京で感じる時間と地方で感じる時間。
楽しい時間と苦痛に感じる時間。
場所や心持ちによって、同じ時間でも、経ち方が異なるように感じてしまうのは、なぜでしょうか?
時間意識って、人を縛ることもあれば、解放することもありますね。
その差って一体何があるでしょうか?
僕は、
時間を作っていく時と
時間に合わせていく時によって、
感じ方が変化していくものだと考えています。
自分が時間を作っているときは、
時間意識から解放されている。
例えば、趣味に没頭しているとき、
仲のいい友達と話しているとき、
デートをしているときのような、
『時が経つのを忘れてしまう』とき、
時間から出て、解放されています。
そして、想像の範囲を超えた、新しいものが、出ていく快感と、それに伴う感情が生まれてきます。
その時、過去の経験や人との繋がりから生じる、自分が捉えていた空間からも解放されている。
時間に合わせている時は、
学校や仕事、約束事など、
決められた時間、場所、業務、役割に当てはめて行動しているときが挙げられます。
環境や状況が、比較的に変化しない
ルーティンのような決まった動作や時間割など、
自分以外の軸が中心にあるときに、
その軸を作った人、同じように合わせている人との間で、時間意識を共有しています。
自分が時間を作り出していないときほど、時間に縛られていることを感じやすいですね。
『自由』を求めることは、時間からの解放を求めることと、ほぼ同じです。
大ちゃん(吉武大輔さん)の『やさしすぎるあなたが、お金持ちになる生き方』を読んでも、
(全国の書店で絶賛発売中です)
お金を通して得たいものは、
時間に合わせていく生き方からの解放を
求めていたことに気が付かされました。
もう1つ、この本の主題が、
お金とは感情の問題
であることです。
時間に合わせている生き方を、
職場を通して細かく見ていくと、
例えば、部署内での関係性や
その中で繰り広げられる言動も
全て自分が受け取っています。
もし、職場の人間関係で悩んでいる人がいた場合、1つ考えられるのは、
過去にゆるせていない感情があることです。
内田樹さんは、『死と身体』の中で、次のように書いています。
つねに時間的ビハインドを負っている人とはどうでしょう?それは、「トラウマ」を持ってる人ですね。(死と身体 2004 医学新書 p138)
過去のゆるせていない感情を持っていて、
その感情が刃になって、自分に向いているとき、
今、投げかけられている言葉や態度に
感情的になってしまう。
時間が、過去のゆるせていない感情とリンクして、
相手に投影してしまう。
過去や未来といった
時間意識から出ていくことは、
今、起きていることを通して、出てくる感情が、まずは、自分の内側から出ていることを、認めることです。
感情や気分は、人やものといった、外に現れる人達によって、露わになります。
それらが発せられているのは、私たちの心の内側からです。
マインドフルネスが日本でも紹介されて、
『いま、ここ』の意識を受け取ることが
盛んに言われるようになりました。
時間に合わせていく生き方も、
実は、時間を作っているのは、自分自身で、
過去のゆるせない感情を見つめて、
その感情の奥に、愛したかった思いが出てくるかもしれません。
あるいは、ゆるせていない感情が出てきた原因が、
自己否定から来ていたり、
そのとき、周りにいた人達への罪悪感から来ていたりしたときは、
知覚(自我が作り出した思い)が間違っていて、その誤りを訂正するときかもしれません。
→知覚について知りたい方は、詳しくは、『奇跡のコース』のサイトや本をご覧ください。
知覚は、周りの人や約束事などに合わせようとする時に、自分の本当に感じていた思いとぶつかってしまったときに、作ってしまいがちです。
時間からの解放は、
パターン1として、
過去のゆるせない感情を見つける。
その感情の奥にある思いに気付く。
パターン2として、
過去のゆるせない感情を見つける。
その感情を作ってしまった源を見つける。
その感情を作ったときの、自分の状況を思い出して、どんな思いをしていたのか?
そして、その思いが出てきたとき、気になっていた誰かや約束事、周りの空気を見ていく。
その点を踏まえて、内側から聴こえてくる声に耳を澄ませてみてください。
最初は、恐れが出てきても、
その奥に、自分の表現したかったり、伝えたかったりした思いが出てきます。
その思いを、思い出したとき、物事が動いたり、見方が変化していくとき、過去に囚われていた時間から解放されていきます。