行動しなさいと言われて、迷ったときには?
『とにかく、行動してみなさい』
失敗を恐れて、動けなかった僕に、多くの人が掛けてくれた言葉です。
そして、掛けてくれた言葉を聴いて、ますます動けなくなったのも、僕でした。
『行動しなければ、結果は出ない』
この言葉は、世の原理原則に沿っているがゆえに、返す言葉も見つからず、自分が恐れている事を言おうものなら、
言い訳はいいから、とにかくやってみなさい。
動かないと、いつまでも、同じ結果が出続けるよ。
という、言葉が返ってきました。
『行動』
僕は、この2文字に、呪いのように、取り憑かれていた時期がありました。
なぜ、僕は行動することに、こんなに執着していたのか?
それは、
常に動いている人達が、
常に、新しいことにチャレンジしていて、関わる人達も、その都度、変化していて、結果や成果が出ているように、見えていたからです。
そして、動けない自分を、動ける自分に変えようとしていた時に、読んでいた自己啓発や精神世界の本には、
直感が働いたら、
楽しそうだと感じたら、
ワクワクすることがあったら、
考えるよりも、まず動いてみましょう。
お金の心配があっても、
お金には、流れがあり、正しく使えば、自ずと、また入ってきます。
という事が書かれていました。
僕の周りの、積極的に、動き続けている人を見ていても、
楽しそうで、沢山の人達に囲まれて、トークやFacebookの投稿も、面白いし、心に響いてくる。
おまけに、『いいね』も沢山付いてる。
そんな様子を見ていて、
常に動き続ければ、経験知も上がるし、視野も広くなるのではないか?
沢山の経験が、自分自身を豊かにするのではないか?
僕が、動き続けている人達を見ていて、ずっと感じていたことでした。
ある時、一息ついて、冷静になったときに、
果たして、自分が、動いている人を見たときに、同じことをしたいのだろうか?
と思いました。
答えは、ノーでした。
僕は、行動することを推奨するには、その時の、その人の本音がどこにあるのか、
そして、
タイプを見極める必要があると思います。
好奇心旺盛で、
冒険者の気質の人と、
定点的であり、継続することやその場に根を張ることに長けている
温和型の気質の人が、
いると思います。
今回は、温和型の気質の人にスポットを当ててみます。
温和型の気質の人は、真面目で、謙虚で、周りに対する思いやりに溢れた人が多いです。
それゆえに、相手の事が気になったり、言われたことを忠実に守ろうとするあまり、
自分の本音が分からなくなりやすいです。
だから、常に、自分の本音を確認することが大事なのです。
自分の本音が分からない時や、葛藤が激しい時ほど、
タイプが反対な、
冒険者型の人に、アドバイスを求めようとすることがあります。
冒険者型の人は、動き続けることによって、自分の感性を育んできたので、
行動することを促すことが多いです。
しかし、温和型の人は、今いる場所で、感性を育んだり、その場に居る人達との間で、関係を育むことに長けているので、
動こうとすると、迷ってしまいます。
温和型の人にとって、物事に迷うことは、
自分の本音が、別にあることのシグナルです。
迷うことにも、見極めが必要な事もあって、
やることが明確なのに、怖くて動けないなら、
行動したほうがいいです。
なぜなら、自分の本音が明確だからです。
しかし、本音が別の所にあるにも関わらず、動こうとしても、何をしたらいいのか、さっぱり分からないときは、待つことが必要です。
冒険者型の人は、
動くことで、未知なるものと出会い、エネルギー量が上がり、ワクワクしますが、
温和型の人が、未知なるものに向かおうとしても、怖くなってしまう。
動き出したはいいけれど、迷いが生じて、エネルギー量が上がるどころか、消耗して、最終的には、動けなくなってしまう。
だから、温和型の人達は、自分の本音を、常に確認することを心掛けてください。
僕は、
心静かで、平安が保たれていることが、
今の本音です。
そして、今、それが実現出来る環境があります。
だから、行動しなさいと言われても、
感情が全く動きません。
自己啓発の本に書いてあるような、サクセスストーリーは、冒険者型の人のタイプで、夢や目標を掲げて、勇者のように、道を切り開いていくことが、モチベーションが上がります。
しかし、それは、冒険者型の著者が上手くいったやり方であって、
1人1人、歩幅も違うし、モチベーションが上がるポイントも違います。
日本人は、特に温和型の人が多い反面、
人に共感されるエピソードが、冒険者型の人に比べて乏しいために、
冒険者型の人のストーリーが、今は、世に出回っていて、動くことへの共感が高まりやすくなっているのが、現状です。
これは、冒険者型の人が悪いのではなく、タイプが違うだけです。
ここで、もう1つ心に留めておきたいのは、
温和型の人達が、自己肯定感が低いために、外部に答えを求めようとして、内側の本音との間で、葛藤を起こしがちです。
そして、
答えは、自分の外にはないことです。
答えを外に求めると、自分が本来は望んでいない結果や成果を設定して、真面目に努力する為に、内的な葛藤が激しく、苦しくなります。
答えを求める前に、自分の本音を確認してみてください。
本音が分からなければ、
周りの人達とシェアをしながら、闇雲に行動するよりも、まず、自分の本音が浮かび上がってくるまで、待ってみてください。
僕は、
行動してみなさいと言われて、
迷ったときは、
待つことをオススメします。